第8回(通算第44回)徳島県自閉症協会総会・記念講演会について

2015年5月17日
第8回(通算第44回)徳島県自閉症協会総会・記念講演会

今年は、弁護士の辻川圭乃先生をお招きし
自閉症のある人が安心して暮らすために】という題でご講演頂きました。

辻川先生は日本自閉症協会理事であり、ご子息が自閉症ということもあって、彼らが直面する困難さを元に、どう犯罪に巻き込まれてしまうのかを具体的にお話し下さいました。

1「消費者被害」
 悪徳商法 不当請求 消費者金融 携帯電話の名義貸しなど
2「犯罪被害」
 リンチ恐喝・性的被害・暴行障害・詐欺横領
3「不審者扱い」
4「冤罪」
これまで新聞報道でなされた事件をあげながらの具体的なお話は、身につまされるものばかり。
 悪いことをもくろむ輩には障害の特性を利用され、本当に理解して欲しい警察や検察には理解されず、誘導されるままに自供した自閉症者が罪に問われていた。
 平成23年の記憶に新しい「大阪アスペルガー求刑超え判決」のように、求刑より厳罰化されることもあった。

 しかし、対策も少しずつ進んできている。
「知的障害がある」と検察に申し入れれば、取り調べなどがすべて録音・録画されるようになった。
 そして、保護者の立ち合いも認められることもあるとのこと。
弁護士も、障害に理解のある人を弁護人に立てるという動きも始まっている。

 そういった犯罪に巻き込まれないよう、また、被害に会わぬよう 子どもの育て方を考えなければならないし、そして、警察や検察への理解を求めていかなくてはならない。
地域の人に子どものことを理解して頂くネットワーク作りも大切なのだと教えられました。
 
笑いあり、冷汗あり、深く頷くことありの勉強となる講演会でした。
辻川先生、貴重なご講演ありがとうございました。
そして、会場においでて下さったみなさま、有難うございました。

徳島県自閉症協会は、今年度も 会員ひとりひとりの思いに寄り添った活動をしていきます。
今後ともよろしくお願いいたします。